今回は、先日あったMicrosoftのDecodeの中でありましたNanoServerについて。とても軽いWindows Serverという事で私のノートPCでも有効活用できるかなと実際にセットアップしてみました。今日は起動するところまでまとめます。
まずはNano Serverって何というところから。
今までのWindows Serverの課題
例えば
・OSが大きい
(2012R2セットアップ後のVHDファイルで8GB、2008だと18GB程度)
・定期的に再起動が必要になる
・Window Updateなどの修正プログラムが多い
これら課題を解決するためにMicrosoftがWindows Server 2016に載せてきました。
Nano Serverは必要最小限の機能のみが入っているためとても小さく、操作するGUIやCUIをも削り、管理操作もローカルのコンソールから直接操作することができません。
当然、画面を表示してもマウスやキーボードも動きません。
どうするか。隣のサーバー、管理ベースとなるサーバーからWinRMでアクセスしてPowerShellで操作、動作を確認しなければなりません。
セットアップもただ、インストーラーに従ってインストールするわけでなくWIMというイメージファイルをHyperVに乗せられるVHDファイルに変換して、かつ必要なパッケージを追加してあげないとVMとして起動すらしてくれません。
では作業について書いていきます。
この作業については公開されている手順を元にやっていきますがその中でもCUI初心者の私がハマった;流れも書いていきます。
手順は基本この資料を見て進めましたので添付致します。
Getting Started with Nano Server
日本語なら
山市良のえぬなんとかわーるど: 山市良版 Getting Started with Nano Server
セットアップの前のお約束、まだPreview版なので今後変わる可能性が高いので参考程度に見ていただければとお断りしておきます。
環境は私のノートPC(Thinkpad x220)Windows 8.1 x64のHyper-Vにて試しています。まずはWindows Server 2016 PreviewのISOをダウンロードしてきます。
ローカルのダウンロードフォルダに置いておきましょうか。
次に、インストールフォルダISOファイルを展開して
中にあるNanoServerフォルダをローカル(C:\)にコピーします。
合わせてSoucesフォルダ(後で使います)も(C:\に)にコピーしておきます。
次に、NanoServerフォルダにVHDマウント用のフォルダを作っておきます。
今回、フォルダ名は仮に「NanoMount」とします。
次に、リンク先の手順にあるツール(Convert-WindowsImage.ps1)でWIMファイルをVHDに変換します。
と、ここでPowerShellでツールを実行しようとしましたが動かない;
こちらはExecutionPolicyの設定が信頼されていないスクリプトを実行させてくれませんでした。
で、ExecutionPolicyの設定を変更したらVHDへの変換が成功。
PowerShellの実行
→ Set-ExecutionPolicy Unrestricted
再度ツールの実行。
第一関門突破です。
これで終わりではありません。このVHDファイルのままではまだ起動できません。
次に必要なパッケージをVHDに追加します。
Powershellの実行
dism /Mount-Image /ImageFile:.\NanoServer000.vhd /Index:1 MountDir:.\NanoMount
※NanoServer000は任意のVHDファイルの名前、NanoMountは作成したフォルダ
マウントして実行。。。このDISMのバージョンでは実行ができないと怒られました。
私うっかりとWindows 8.1で使っていたローカルにあるDISM使っていたんですね。
Packageの追加の前にDISMのバージョンが。。。の絵
エラー50;
ちなみにパスも注意。詳しくは画像を見ればわかりますが:のあとの.¥とか。
Windows Server 2016のメディアに入っている最新のDISMツールを使うため、先ほどC:\にコピーしたSoucesフォルダの中にあるDISMツールを使って再度実行、今度はうまくいきました。
で必要なパッケージを追加していきます。
PowerShellの実行(4つのうち一つだけ載せておきます)
.\sources\dism.exe /Add-Package /PackagePath:.\packages\Microsoft-NanoServer-OEM-Drivers-Package.cab /Image:.\NanoMount 他
今回追加したファイルは4つ
Microsoft-NanoServer-OEM-Drivers-Package.cab
Microsoft-NanoServer-Guest-Package.cab(en-us)
Microsoft-NanoServer-OEM-Drivers-Package.cab
Microsoft-NanoServer-Guest-Package.cab(en-us)
パッケージの追加が終わったら
Unmountを忘れずに
.\sources\dism.exe /Unmount-Image /MountDir:.\NanoMount /Commit
次に出来上がったVHDファイルをHyperVにゲストOSを作成しそのゲストOSのディスクに割り当てて起動します。
起動中。初回起動はかなり時間がかかる
起動しました。。。気づきましたか?赤い丸の所に _ の表示が。表示はこれだけです。
キーボードとマウスも動きませんので当然アクセスできません。
とりあえず起動できたので、続きはWebで
次回はもう少し操作してみようと思います。
で、最後に、NanoServer、何がいいって?
NanoServerなら私の小さなノートPCのHyperVでもたくさんのマシンが動かせるかな、データ領域節約できるよねなんて淡い期待をしているわけでございます。本来想定しているデータセンターアーキテクチャとはかけ離れて。。。
ここまでは手順書さえあればだれでもできますのでこれを使ってどうするかをこれから色々とイメージしていきたいと思います。